未経験の介護士がぶつかる壁

介護の仕事は、無資格、未経験者で始めることができ、新たな業界として比較的参入しやすい傾向にあります。とはいえ、高齢者や障がい者の日常をサポートする介護業務は、気配りが求められる「人対人」の仕事であり、そう簡単にできる仕事ではありません。

介護職としてはじめて現場に入れば、何らかの壁にぶつかるはずです。知識・経験不足から、ミスを連発してしまうこともあるでしょう。そんなとき、自ら自信を喪失し、落ち込むのはNGです。どんな仕事においても、誰もが最初を経験しており、失敗の日々は通過点なのです。なにより大切なのは自責ではなく、反省した後、失敗から学ぼうとする姿勢です。失敗してしまった時は、なぜ失敗したのか、どうすれば改善できるのかを考え、同じミスを繰り返さないようにしましょう。

実際、介護現場では、利用者の方やそのご家族と、密接に関わることになります。当然、高いコミュニケーション能力が求められます。しかし、利用者の方の中には、認知症の症状が出ている方、言語障害のある方など、コミュニケーションを取るのが難しい方もいます。そんな中、円滑なコミュニケーションが取れず、悩んでしまうケースも少なくありません。

さらにその結果、利用者やそのご家族から、クレームを受けることもあるでしょう。頑張っている中でのクレームによって、精神的に傷ついてしまうかもしれません。特にクレーム対応は介護職にとって、大きな壁の一つといえます。クレームに上手く対処できない場合は、先輩介護士や上司に相談してみましょう。

介護職は、専門的な知識が不要だとしても、上記のように求められる資質は多いものです。転職活動においてはじめて介護業界へ参入する場合は、事前にできる範囲で勉強に励んでおくのがベターです。